令和3年11月 今月の漢字

すっかり寒くなりファンヒーターやコタツから離れられない季節になりました🥶🕸

今年も残すところ2か月…3年生は受験まで残りわずかですね💪

今年は、インフルエンザが流行すると言われているので体調管理を十分に気を付けましょう。


今月の漢字はこちら!

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日本語には1つの発音に対して2つの表記があるものがあります。

「ジ」と「ヂ」

「ズ」と「ヅ」

「オ」と「ヲ」

「エ」と「ヘ」

です。


この4つの「ジ」「ヂ」「ズ」「ヅ」という仮名をまとめて専門的に「四つ仮名」と呼びます。じつはこの四つ仮名ですが、元々は全部違う発音でした。


「ヂ」の発音は「でぃ [ di ] 」で、

「ヅ」の発音は「ドゥ [ du ] 」だったのです。

つまり、発音が違っていたから表記も違っていたんですね🤔


じつは、鎌倉時代あたりまでは

「ダ・・デ・ド」の発音を「ダ・ディドゥ・デ・ド」と発音していました。


ところが、すべての言語には省エネ化していくという特徴があるので、

「この発音って2つに分ける必要なくない🙄?」というふうになって、

同じ発音になってしまったということですね🤭


❖「ずつ」と「づつ」の違いと正しい使い分け方

「少しずつ」「少しづつ」、「一個ずつ」「一個づつ」などの言い回しに使の言い回しに使われる「ずつ」と「づつ」。両者の間に意味の違いはありません。まったく同じです。


しかし、「ずつ」と「づつ」の表記の仕方については昭和61年に出された内閣訓令で次のように告知されています。


”「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし(中略)「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。”

例 ひとりずつ

出典:「内閣告示・内閣訓令」「 現代仮名遣い」「本文 第2(表記の慣習による特例)」より一部抜粋、庁文国第88号・昭和61年7月1日


上に抜粋した内閣訓示の内容をわかりやすく言うと、基本的には「ずつ」を使いましょう。しかし「づつ」を使っても間違いではありません。このような意味です👩‍🏫


ただし、公文書や新聞・雑誌、学校の教育現場、学校などで行われるテストの解答用紙などでは内閣訓令の本則すなわち「ずつ」の使用が求められています。


❖「ずつ」と「づつ」二通りの表記がある歴史的背景

学校の古文などで習う昔の文学作品の中で「今日」を「けふ」と書き、「蝶」を「てふ」と書くことはご存知かと思います。


この「けふ」や「てふ」など終戦直後の頃までに用いられていた表記を

「歴史的仮名遣」または「旧仮名遣」と呼び、


それに対して現代人が使っている

「今日」を「きょう」「蝶」を「ちょう」と書く表記を「現代仮名遣い」と言います。


「ずつ」が「現代仮名遣い」なのに対して「づつ」が「歴史的仮名遣」です。


終戦直後までは「歴史的仮名遣」の「づつ」が使われていましたが、昭和21年(1946年)に定められた「現代仮名遣い」の中で「ずつ」に統一されました。


使い分けには、以下の3つのパターンが挙げられています👩‍🏫💡


【1】同音が続く場合

「ちぢむ」「ちぢれる」「つづく」「つづる」など同音が続く場合は「ぢ」と「づ」が使われます。(※ただし「いちじく」「いちじるしい」は例外。)


【2】二語がつながることで「ち」や「つ」に濁点がついてしまう場合

もう1つのルールが、2語の連合によって生じた「ぢ」と「づ」の場合。

これは連濁と呼ばれる音声変化のことで、2つの語がくっつくことによって音声が濁る現象のことです。

「血」は「ち」と発音しますが、「鼻」と組み合わさった場合「ち」に濁点がついて「はなぢ」となります。「はなち」とは発音しません🙅‍♀️

このような場合、「はなじ」ではなく「はなぢ」と書き表します。


二語がつながる中で「ち」や「つ」に濁点がついてしまうケースは他に、

「間近(まぢか)」「近々(ちかぢか)」「ちりぢり」、「竹筒(たけづつ)」「手綱(たづな)」「つくづく」などがあります。


【3】二語を分解できない場合は「じ」「ず」が本則、「ぢ」「づ」は許容範囲

二語がつながった言葉のうち、二語を分解しにくい言葉は基本的には「じ」や「ず」を使いつつも「ぢ」と「づ」の使用も認め、「づつ」はこの中で使用が認められました。


二語を分解しにくい言葉の例として次のようなものがあります。

「世界中(せかいじゅう)」「稲妻(いなずま)」「融通(ゆうずう)」「つまずく」「うでずく」「ひとりずつ」


❖「ずつ」と「づつ」辞書で解説されている意味と漢字表記

『広辞苑』では「ずつ」は下記の引用のように解説されています💡

ちなみに『広辞苑』に「づつ」は掲載されていません🙅‍♀️

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【ずつ】

①分量を表す語について一定量の事物を割り当てる意を表す。

②一定量の事物についてその分量だけを繰り返し行う意を表す。

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なお、上記の意味を持つ「ずつ」と「づつ」は、漢字では「宛」と表記し、以下のように用います。

【少し宛】☞「少しずつ」「少しづつ」

【一個宛】☞「一個ずつ」「一個づつ」


「ずつ」と「づつ」の違いと正しい使い分け方、このページの解説でおわかりいただけましたでしょうか🥺

最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを以下に記します。頭の中の整理にご活用ください🙆‍♀️


【ずつ】が正解⭕公用文、学校のテストではこれを使う📝

【づつ】メールや手紙など私的な文書で使って問題ない。

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